海外から商品を輸入した場合、その商品に品質上の問題が本当にないのか不安が伴います。

保証条項は当然必要となりますが、問題は目視では判らない瑕疵があった場合です。

特に素材、部品などに関して、輸入後に加工や組み立てをした後に不良品を発見した場合、その原因が輸入した素材、部品にあったのか、あるいは、加工、組み立て上の過失で発生したのか、その責任の所在の

証明が困難な状況があります。

 完成品として輸入した商品に関しては、輸入後1年の無償保証というように明確な条項を盛り込むことができますが、素材、部品等の非完成品の場合は、輸入後の工程に問題が無かったことを証明することが必要となる場合があります。

 このような場合、英文契約書でも、中国語契約書であっても、事前に日本における作業工程の具体的説明しておき、その作業の履歴を写真等で保存することを契約書に盛りこむことで、輸入した製品、部材等に隠れた瑕疵があったことを合理的に証明する方策を当事者間で取り決めておくことが重要です。

多くの場合は、輸入者は「元々輸入品に瑕疵があった」、一方、輸出者は「輸入者の加工、組み立てに問題があった」と、お互いが相手の責任であると主張しあい、紛争に発展してしまい、多くの労力を費やす結果となります。

 この隠れた瑕疵の問題を未然に防ぐ手段は、その作業工程を如何に精密、かつビジュアル的に当事者間で共有しておくかです。

また、修繕、交換等に至った場合の、輸送費用、通関費用、保険費用などに関しても当事者間で合意しておくと良いでしょう。

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